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補助金・助成金の用語辞典

申請の実務で必ず出てくる言葉を、制度をまたいで共通する部分だけまとめました(28語)。金額や日数のように年度で変わる数字は、原則として書いていません。実際の条件は必ず各制度の公募要領でご確認ください。

制度そのものの名前を調べたいときは通称・旧名から正式名称を引くをどうぞ。「ものづくり補助金」のような通称や、改称される前の名前から引けます。

基本

補助金と助成金の違いほじょきんとじょせいきん法令上の明確な区別はないが、実務では「審査で採択者が決まるのが補助金」「要件を満たせば原則受給できるのが助成金」と使い分けられることが多い。公募要領こうぼようりょうその制度の条件・対象経費・締切・審査項目が書かれた正本の文書。解説記事ではなくこれを読む。補助金適正化法ほじょきんてきせいかほう国の補助金のルールを定めた法律。正式名称は「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和30年法律第179号)。目的外使用の禁止、財産処分の制限、返還や罰則の根拠はすべてここにある。

対象者

中小企業者ちゅうしょうきぎょうしゃ中小企業基本法が定める規模の区分。業種ごとに資本金または従業員数の基準がある。小規模事業者しょうきぼじぎょうしゃ中小企業者のうち、さらに従業員数の少ない層。中小企業基本法では商業・サービス業5人以下、製造業その他20人以下。みなし大企業みなしだいきぎょう形式上は中小企業でも、大企業の支配下にあるとみなされ、中小企業向けの支援の対象から外れる事業者。

お金

補助率ほじょりつ補助対象経費のうち、補助金でまかなわれる割合。1/2、2/3 のように分数で示されることが多い。補助上限額ほじょじょうげんがく1件あたりに交付される補助金の上限。補助率をかけた額がこれを超える場合は、上限までしか出ない。補助対象経費ほじょたいしょうけいひ補助の計算のもとになる経費。何でも対象になるわけではなく、区分と条件が細かく決まっている。精算払いせいさんばらい事業が終わり、実績報告と確定検査を経てから補助金が支払われる方式。補助金の原則はこちら。概算払いがいさんばらい事業の完了を待たずに、補助金の一部または全部を先に受け取る方式。認められるかどうかは制度による。

手続き

交付決定こうふけってい補助金を交付することが正式に決まる行政の処分。多くの制度で、この日より前に発注・契約した経費は対象外になる。採択さいたく審査を通過して、補助の対象候補に選ばれること。採択された時点ではまだ入金も交付決定もされていない。実績報告じっせきほうこく補助事業が終わったあと、何にいくら使ったかを証拠書類とともに提出する手続き。これを通らないと入金されない。GビズIDじーびずあいでー1つのアカウントで複数の行政サービスにログインできる、法人・個人事業主向けの共通ID。電子申請の入り口になる。jGrants(Jグランツ)じぇいぐらんつ国や自治体の補助金を電子申請できる、デジタル庁が運営するシステム。本サイトのデータもここの公開APIから取得している。事業計画書じぎょうけいかくしょ何を、なぜ、どうやってやるのかを書いて提出する、審査の中心になる書類。補助事業期間ほじょじぎょうきかん補助の対象になる事業を実施できる期間。この期間内に発注から支払いまでを終える必要がある。事前着手じぜんちゃくしゅ交付決定より前に事業を始めることを、あらかじめ承認してもらう仕組み。制度によって、あるものと無いものがある。間接補助事業者かんせつほじょじぎょうしゃ国から直接ではなく、補助を受けた団体や事務局を経由して補助を受ける事業者。交付申請こうふしんせい採択のあとに出す、補助金の交付を正式に求める申請。ここで経費の精査があり、申請どおりの額にならないことがある。確定検査(額の確定)かくていけんさ実績報告のあと、経費と成果を検査して補助金の額を最終確定させる手続き。ここを通ってはじめて請求・入金に進める。計画変更の承認けいかくへんこうのしょうにん交付決定後に事業の内容や経費の配分を変えるとき、事前に必要になる承認。無断で変えると、その経費が対象外になったり交付決定が取り消されたりする。

受給後

財産処分(処分制限)ざいさんしょぶん補助金で取得した設備などを、決められた期間内に勝手に売却・廃棄・転用できないという制限。収益納付しゅうえきのうふ補助事業から一定以上の収益が出た場合に、補助金の一部を国などに返す仕組み。制度によって有無が異なる。目的外使用もくてきがいしよう補助金や補助金で取得した財産を、承認を得ずに交付の目的から外れた用途に使うこと。補助金適正化法が禁じており、返還や罰則の対象になる。交付決定の取消しと返還こうふけっていのとりけしとへんかん虚偽申請や目的外使用があったとき、交付決定が取り消され、すでに受け取った補助金の返還を命じられる仕組み。加算金が付く。書類の保存義務しょるいのほぞんぎむ補助事業の帳簿と証拠書類を、事業が終わったあとも一定期間保存する義務。期間は制度の交付規程で定められ、事業終了後5年間とする制度が多い。

用語の解説

基本

補助金と助成金の違いとはほじょきんとじょせいきん

法令上の明確な区別はないが、実務では「審査で採択者が決まるのが補助金」「要件を満たせば原則受給できるのが助成金」と使い分けられることが多い。

この2つの言葉に、法律上のはっきりした線引きはありません。同じ性質のお金でも、 省庁や自治体によって呼び方が違います。それでも実務では、次のような傾向で 使い分けられることが多いです。

  • 補助金…予算の枠が決まっていて、申請の中から審査で採択者を選ぶ。 経済産業省・中小企業庁や自治体の産業振興系に多い。要件を満たしても落ちることがある。
  • 助成金…要件を満たしていれば原則として受給できる。 厚生労働省の雇用関係のものに多い。ただし予算や期間の制約で締め切られることはある。

ただし例外はいくらでもあります。名前が「助成金」でも審査で採択者を絞る制度、 名前が「補助金」でも先着順の制度があります。名称ではなく、 公募要領に書かれた選定方法を読んでください。

いずれも原則として返済不要ですが、目的外の使用や虚偽の申請があれば 返還を求められます。融資とは性質が違いますが、「もらえるお金」と 気軽に考えるものでもありません。

厚生労働省の雇用関係の助成金は こちらに一覧があります。補助金のほうは 補助金一覧から探せます。

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公募要領とはこうぼようりょう

その制度の条件・対象経費・締切・審査項目が書かれた正本の文書。解説記事ではなくこれを読む。

補助金でいちばん確かな情報源です。対象者、対象経費、補助率、上限額、 提出書類、審査の観点、スケジュールがすべてここに書かれています。

注意すべきなのは、公募要領は回次ごとに変わることです。 前回の要領を読んで準備していたら、今回から要件が変わっていた、 というのは珍しくありません。必ず今回の回次の版を確認してください。

読むときの優先順位は、①対象者に自社が入るか、②やりたいことが対象経費に入るか、 ③締切に間に合うか、の3点です。この3つが満たされていなければ、 どれだけ計画書を作り込んでも通りません。

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補助金適正化法とはほじょきんてきせいかほう

国の補助金のルールを定めた法律。正式名称は「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和30年法律第179号)。目的外使用の禁止、財産処分の制限、返還や罰則の根拠はすべてここにある。

補助金の実務で出てくる義務の多くは、この法律が根拠です。 交付の申請と決定、他の用途への使用の禁止、実績報告と額の確定、 交付決定の取消しと返還、財産処分の制限、そして罰則までが定められています。

直接の適用対象は国が交付する補助金等です。都道府県や市区町村の補助金には そのまま適用されませんが、多くの自治体が同じ趣旨の条例・規則を持っているため、 実務上の考え方はほぼ共通します。

「もらったお金なのに、なぜ細かい義務が続くのか」という疑問への答えが この法律です。補助金は税金が原資であり、 交付されたあとも、法律にもとづく管理が続きます。

条文はe-Gov法令検索で読めます。

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対象者

中小企業者とはちゅうしょうきぎょうしゃ

中小企業基本法が定める規模の区分。業種ごとに資本金または従業員数の基準がある。

中小企業基本法では、業種ごとに次のいずれかを満たすものを中小企業者と しています(資本金・従業員数のどちらかを満たせばよい)。

業種資本金 常時使用する従業員数
製造業・建設業・運輸業その他3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下

ただし個別の制度が独自の定義を置いていることがあります。 「この補助金でいう中小企業者」は、必ずその制度の公募要領で確認してください。 基本法の区分に当てはまっても、みなし大企業に該当すると対象外になる場合があります。

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小規模事業者とはしょうきぼじぎょうしゃ

中小企業者のうち、さらに従業員数の少ない層。中小企業基本法では商業・サービス業5人以下、製造業その他20人以下。

中小企業基本法の定義では、常時使用する従業員数が 商業・サービス業で5人以下、製造業その他で20人以下の事業者を指します。

小規模事業者だけを対象にした制度や、補助率が上乗せされる枠があるため、 自社がここに当たるかどうかは確認する価値があります。

従業員数の数え方(役員、パート・アルバイト、家族従業員を含むか)は 制度によって扱いが違います。境界線上にいる場合は、事務局に確認するのが確実です。

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みなし大企業とはみなしだいきぎょう

形式上は中小企業でも、大企業の支配下にあるとみなされ、中小企業向けの支援の対象から外れる事業者。

典型的なのは、大企業が一定割合以上の株式を持っている子会社です。 資本金や従業員数の基準は満たしていても、支援の趣旨から外れるとして 対象外になります。

該当するかどうかの基準は制度ごとに違います。出資比率の線引き、 役員の兼任をどう見るか、複数の大企業の合算をどう扱うかなどが、 制度によって異なります。グループ会社がある場合は、自己判断せず 公募要領の該当箇所を読むか、事務局に確認してください。

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お金

補助率とはほじょりつ

補助対象経費のうち、補助金でまかなわれる割合。1/2、2/3 のように分数で示されることが多い。

「補助率2/3、上限500万円」と書かれていたら、対象経費の3分の2が補助され、 その額が500万円を超える場合は500万円まで、という意味です。 残りは自己負担になります。

ここで見落とされがちなのが資金繰りです。多くの制度は精算払い、 つまり事業が終わってからの入金なので、いったんは全額を自分で払う必要があります。 補助率2/3の1,500万円の設備なら、先に1,500万円を用意しなければなりません。

補助率は事業者の規模や取り組みの内容で変わることがあります (小規模事業者は補助率が上がる、賃上げの要件を満たすと上乗せされる、など)。 自社がどの区分に当たるかは公募要領で確認してください。

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補助上限額とはほじょじょうげんがく

1件あたりに交付される補助金の上限。補助率をかけた額がこれを超える場合は、上限までしか出ない。

補助率と上限額はセットで見ます。どちらか一方だけを見て使える額を 計算すると、たいてい過大に見積もることになります。

本サイトでは公開データの上限額をそのまま表示していますが、 データに金額が入っていない制度、0と記録されている制度があります。 公開データでは「上限なし」と「未記載」が区別されないため、 推測で埋めず「要確認」と表示しています。実際の額は公募要領で確認してください。

上限額は同じ制度でも枠(通常枠・特別枠など)や事業者の規模で変わることが 一般的です。

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補助対象経費とはほじょたいしょうけいひ

補助の計算のもとになる経費。何でも対象になるわけではなく、区分と条件が細かく決まっている。

公募要領に経費区分の一覧があり、そこに載っているものだけが対象です。 機械装置費、広告宣伝費、外注費、システム構築費、といった区分で示されます。

対象外になりやすいものには、次のような傾向があります。制度によって 扱いは違うので、あくまで傾向として読んでください。

  • 汎用性が高く、事業以外にも使えるもの(パソコン、スマートフォン、自動車など)
  • 従業員の人件費(対象にする制度もある)
  • 土地・建物の取得費
  • 交付決定前に契約・発注したもの
  • 消費税(税抜きで計算する制度が多い)

領収書や契約書といった証拠書類が揃わない経費も、実績報告の段階で落とされます。 見積書・発注書・納品書・請求書・振込記録を、一式そろえて保管してください。

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精算払いとはせいさんばらい

事業が終わり、実績報告と確定検査を経てから補助金が支払われる方式。補助金の原則はこちら。

補助金は、原則として後払いです。事業にかかる費用はいったん全額自分で払い、 終わってから補助分が入金されます。入金までの期間は制度によりますが、 実績報告から数か月かかることも珍しくありません。

そのため、補助金を当てにした資金計画では回りません。 つなぎの資金をどう用意するかまで含めて検討してください。 金融機関に「補助金の採択通知」を持ち込んでつなぎ融資を相談する、 というのはよくある進め方です。

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概算払いとはがいさんばらい

事業の完了を待たずに、補助金の一部または全部を先に受け取る方式。認められるかどうかは制度による。

精算払いの例外にあたる仕組みです。事業の規模が大きく、 立て替えの負担が重い場合などに認められることがあります。

すべての制度で使えるわけではありません。使えるかどうか、 使える場合の割合や条件は制度ごとに違うので、公募要領か事務局への確認が必要です。 概算払いを受けた場合も、最後には実績報告と精算が必要で、 使わなかった分は返還します。

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手続き

交付決定とはこうふけってい

補助金を交付することが正式に決まる行政の処分。多くの制度で、この日より前に発注・契約した経費は対象外になる。

申請から入金までの流れは、おおまかに次の順番です。

  1. 公募・申請
  2. 採択(審査を通った、という通知)
  3. 交付申請
  4. 交付決定(金額を含めて正式に決まる)
  5. 補助事業の実施
  6. 実績報告・確定検査
  7. 入金

実務で最も事故が多いのがここです。採択の通知が来た時点ではまだ発注できません。 多くの制度で、交付決定日より前に契約・発注・支払いをした経費は補助の対象外になります。 「採択されたから安心して機械を発注した」が、そのまま全額自己負担になる典型例です。

制度によっては、事前着手を承認する仕組みがあります。ただし 承認は自動ではなく、申請と許可が必要です。詳しくは事前着手の項を見てください。

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採択とはさいたく

審査を通過して、補助の対象候補に選ばれること。採択された時点ではまだ入金も交付決定もされていない。

審査を通ったことを示す通知で、多くの制度で採択者の一覧が公表されます。 ただし採択は「補助金が振り込まれた」でも「使い始めてよい」でもありません。 このあと交付申請と交付決定の手続きが残っています。

採択率は制度と回次によって大きく変わります。公募のたびに 事務局が採択率や採択者一覧を公表する制度もあるので、 過去の実績を見てから応募の判断をするのが現実的です。

不採択になった場合、理由の開示を求められる制度もあります。 次回の公募で出し直すときの材料になります。

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実績報告とはじっせきほうこく

補助事業が終わったあと、何にいくら使ったかを証拠書類とともに提出する手続き。これを通らないと入金されない。

補助金の作業量は、申請よりも実績報告のほうが重いことがよくあります。 経費ごとに見積書・発注書・納品書・請求書・振込記録を揃え、 事業の成果もあわせて報告します。

報告の内容は確定検査で確認され、そこで対象外と判断された経費は 補助額から落とされます。「申請時に認められた=支払われる」ではありません。

期限が短いことも多いので、事業をやりながら証拠書類を集めておくのが 実務上のコツです。終わってから探し始めると間に合いません。

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GビズIDとはじーびずあいでー

1つのアカウントで複数の行政サービスにログインできる、法人・個人事業主向けの共通ID。電子申請の入り口になる。

補助金の電子申請システムをはじめ、さまざまな行政手続きで使えます。 種類がいくつかあり、補助金の申請で必要になるのは多くの場合 gBizIDプライム(代表者用)またはそこに紐づくgBizIDメンバーです。

実務で気をつけたいのは発行までの時間です。審査を伴うため、 申し込んだその日に使えるわけではありません。締切の直前に取得しようとして 間に合わない、というのがよくある失敗です。 補助金を使う可能性があるなら、公募が出る前に取っておくのが安全です。 必要な書類や所要日数は変わることがあるので、公式サイトで最新の案内を 確認してください。

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jGrants(Jグランツ)とはじぇいぐらんつ

国や自治体の補助金を電子申請できる、デジタル庁が運営するシステム。本サイトのデータもここの公開APIから取得している。

補助金の公募情報の掲載と、申請・報告の受付を担っています。 ログインにはGビズIDが必要です。

掲載されている制度は国のものだけではなく、都道府県・市区町村の 制度も含まれます。ただしすべての補助金が載っているわけではありません。 特に厚生労働省の雇用関係の助成金は、別の窓口・別の様式で扱われるものが多く、 ここには出てきません。本サイトではそれらを 雇用関係助成金の一覧として別に用意しています。

本サイトは、この公開APIから取得したデータを毎日巡回して、 変わったところを記録しています。加工しているのは表記の統一と 読みやすさのための整形だけで、独自の審査や評価はしていません。

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事業計画書とはじぎょうけいかくしょ

何を、なぜ、どうやってやるのかを書いて提出する、審査の中心になる書類。

審査で点がつくのはここです。書式や分量は制度ごとに指定があります。

公募要領には審査項目が書かれています。採点する人はその項目に沿って 読むので、計画書も同じ順番・同じ言葉で書くと伝わりやすくなります。 自社の思い入れの順に書くと、審査項目のどれに答えているのかが読み取れません。

数字の裏づけがない主張、その制度の目的とずれた事業内容は評価されにくい、 という点は多くの制度に共通します。「補助金が取れそうだから事業を考える」 の順番だと、たいていこのずれが出ます。

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補助事業期間とはほじょじぎょうきかん

補助の対象になる事業を実施できる期間。この期間内に発注から支払いまでを終える必要がある。

多くの制度では、交付決定日から事業完了期限までが補助事業期間です。 この期間の外で発生した経費は対象になりません。

見落としやすいのは「終わり」の定義です。納品されただけでは足りず、 検収と支払いまで期間内に済ませる必要がある制度が一般的です。 納期の長い設備を期限ぎりぎりに発注すると、間に合わずに対象外になります。

期間の延長が認められる場合もありますが、事前の申請と承認が要ります。

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事前着手とはじぜんちゃくしゅ

交付決定より前に事業を始めることを、あらかじめ承認してもらう仕組み。制度によって、あるものと無いものがある。

原則として、交付決定前に契約・発注した経費は補助の対象外です。 ただし制度によっては、先に着手しないと事業が成り立たない事情に配慮して、 事前着手の承認制度を置いていることがあります。

注意点は2つです。

  • 承認は自動ではありません。着手する前に申請し、承認を得る必要があります。 「あとから認めてもらう」はできません。
  • 承認されても採択が約束されるわけではありません。 不採択になれば、着手した分は自己負担です。

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間接補助事業者とはかんせつほじょじぎょうしゃ

国から直接ではなく、補助を受けた団体や事務局を経由して補助を受ける事業者。

国が基金や事務局に補助金を交付し、そこから個々の事業者に配分する形の制度が あります。このとき、事業者は国から見て「間接補助事業者」にあたります。

実務上の意味は、やりとりの相手が国ではなく事務局になることです。 提出先、様式、問い合わせ窓口はすべて事務局のものに従います。 一方で、財産処分の制限や実績報告の義務は、直接の補助と同じように課されます。

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交付申請とはこうふしんせい

採択のあとに出す、補助金の交付を正式に求める申請。ここで経費の精査があり、申請どおりの額にならないことがある。

公募への応募と交付申請は別の手続きです。採択は「審査を通った」という通知で、 そのあとに交付申請を出し、交付決定を受けて はじめて金額が正式に決まります。

交付申請の段階では、経費の内訳が精査されます。採択されたときの計画額から 減額されることもあります。見積書の再提出や、対象外経費の除外を 求められることも珍しくありません。

ここで焦って発注してしまう事故が多発しています。交付決定の前に発注・契約した 経費は対象外になるのが原則です。 交付決定の前に発注したらどうなりますかも あわせてご覧ください。

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確定検査(額の確定)とはかくていけんさ

実績報告のあと、経費と成果を検査して補助金の額を最終確定させる手続き。ここを通ってはじめて請求・入金に進める。

補助事業が終わって実績報告を出すと、 事務局や交付元がその内容を検査します。書類の突き合わせだけの場合もあれば、 現地で設備や帳簿を確認する場合もあります。

検査で対象外と判断された経費は補助額から落とされます。 「交付決定された額=振り込まれる額」ではありません。 額の確定通知を受け取り、精算払請求を出して、ようやく入金です。

検査で確認されるのは、おおむね次の点です。

  • 経費の支払いが証拠書類(見積書・発注書・納品書・請求書・振込記録)で辿れるか
  • 発注から支払いまでが補助事業期間内に収まっているか
  • 計画と実際にやったことが一致しているか(変更があれば承認を得ているか)

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計画変更の承認とはけいかくへんこうのしょうにん

交付決定後に事業の内容や経費の配分を変えるとき、事前に必要になる承認。無断で変えると、その経費が対象外になったり交付決定が取り消されたりする。

交付決定は「この計画に対してこの額を出す」という決定なので、 計画を変えるなら決定側の承認が要る、という理屈です。 機種の変更、経費配分の組み替え、事業期間の延長などが典型です。

どこからが承認の要る変更かは制度ごとに決まっています。 軽微な変更なら届出だけでよい制度もありますが、その線引きは自分で 判断しないでください。公募要領・交付規程を読み、迷ったら事務局に 確認するのが確実です。

いちばん危ないのは「事後報告でいいだろう」です。承認は原則として事前で、 あとから認めてもらう手続きではありません。 無断の変更は目的外使用と扱われる 恐れがあります。

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受給後

財産処分(処分制限)とはざいさんしょぶん

補助金で取得した設備などを、決められた期間内に勝手に売却・廃棄・転用できないという制限。

補助金で買った機械や設備には、処分が制限される期間があります。 その期間内に売却・廃棄・貸付・目的外の使用をする場合は、 事前に承認を得る必要があり、補助金の一部返還を求められることがあります。

期間の長さは財産の種類ごとに定められており、制度によって扱いが違います。 数年単位になることが多いので、設備を入れ替える計画があるなら、 申請の段階で確認しておくべき点です。

台帳をつくって管理を求められる制度もあります。補助金は 「もらって終わり」ではなく、受け取ったあとの義務が続きます。

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収益納付とはしゅうえきのうふ

補助事業から一定以上の収益が出た場合に、補助金の一部を国などに返す仕組み。制度によって有無が異なる。

補助金は税金が原資なので、それによって大きな収益が出た場合に 一部を返す、という考え方の仕組みです。事業終了後、数年にわたって 報告を求められることがあります。

すべての制度にあるわけではありません。 収益納付を求めない制度、要件を絞っている制度もあり、 制度の改正で扱いが変わることもあります。該当するかどうかと、 計算の方法は、その制度の交付規程・公募要領で確認してください。

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目的外使用とはもくてきがいしよう

補助金や補助金で取得した財産を、承認を得ずに交付の目的から外れた用途に使うこと。補助金適正化法が禁じており、返還や罰則の対象になる。

補助金適正化法は、補助金を「他の用途へ使用」することを禁じています。 運転資金への流用が典型ですが、補助金で買った設備を別の事業に転用する、 承認なく貸し出す・売却するのも同じ扱いです (財産処分の制限)。

発覚した場合は交付決定の取消し・返還命令の対象になり、 悪質なものには刑事罰の定めもあります。「ばれなければ」で済む話ではなく、 会計検査院の検査や事務局の実地検査で毎年指摘が出ています。

使い道を変えたい事情ができたときは、無断で進めず、 計画変更の承認の手続きに乗せてください。

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交付決定の取消しと返還とはこうふけっていのとりけしとへんかん

虚偽申請や目的外使用があったとき、交付決定が取り消され、すでに受け取った補助金の返還を命じられる仕組み。加算金が付く。

補助金適正化法は、偽りその他不正の手段で交付を受けた場合や、 目的外使用・条件違反があった場合に、交付決定の全部または一部を 取り消せると定めています。取り消された部分の補助金は返還になります。

返還には加算金が付きます。法律上の割合は 年10.95パーセントで、納期日までに納めなければ延滞金も同じ割合で 加わります(補助金適正化法第19条)。融資の金利と比べても重い水準です。

意図的な不正だけの話ではありません。要件の読み違い(従業員数の数え方、 みなし大企業の該当など)で、採択後に取消しになる例があります。 申請の段階で要件を精確に確かめることが、いちばんの防御です。

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書類の保存義務とはしょるいのほぞんぎむ

補助事業の帳簿と証拠書類を、事業が終わったあとも一定期間保存する義務。期間は制度の交付規程で定められ、事業終了後5年間とする制度が多い。

補助金は入金されたら終わり、ではありません。見積書・契約書・納品書・ 請求書・振込記録・帳簿といった書類は、事業が終わったあとも 保存し続ける義務があります。

期間は各制度の交付規程・事務処理マニュアルで定められています。 国の補助金では補助事業の終了後5年間とする制度が多いですが、 財産の処分制限期間が続く間はそれに合わせる場合もあります。 自分の制度の定めを確認してください。

保存が要るのは、あとから会計検査院の検査や事務局の実地検査が 入ることがあるからです。書類が出せないと、経費の適正さを証明できず、 返還を求められる恐れがあります。担当者の退職や社内のファイル整理で 失われるのが典型なので、保存場所と期限を決めて引き継いでください。

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この解説は制度に共通する一般的な内容です。個別の制度では扱いが異なる場合があります。申請前に必ず公式の公募要領をご確認ください。本サイトは行政機関とは関係がなく、申請書類の作成や代行は行いません。