補助金・助成金の用語辞典
申請の実務で必ず出てくる言葉を、制度をまたいで共通する部分だけまとめました(28語)。金額や日数のように年度で変わる数字は、原則として書いていません。実際の条件は必ず各制度の公募要領でご確認ください。
制度そのものの名前を調べたいときは通称・旧名から正式名称を引くをどうぞ。「ものづくり補助金」のような通称や、改称される前の名前から引けます。
基本
補助金と助成金の違いほじょきんとじょせいきん法令上の明確な区別はないが、実務では「審査で採択者が決まるのが補助金」「要件を満たせば原則受給できるのが助成金」と使い分けられることが多い。公募要領こうぼようりょうその制度の条件・対象経費・締切・審査項目が書かれた正本の文書。解説記事ではなくこれを読む。補助金適正化法ほじょきんてきせいかほう国の補助金のルールを定めた法律。正式名称は「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和30年法律第179号)。目的外使用の禁止、財産処分の制限、返還や罰則の根拠はすべてここにある。
対象者
中小企業者ちゅうしょうきぎょうしゃ中小企業基本法が定める規模の区分。業種ごとに資本金または従業員数の基準がある。小規模事業者しょうきぼじぎょうしゃ中小企業者のうち、さらに従業員数の少ない層。中小企業基本法では商業・サービス業5人以下、製造業その他20人以下。みなし大企業みなしだいきぎょう形式上は中小企業でも、大企業の支配下にあるとみなされ、中小企業向けの支援の対象から外れる事業者。
お金
補助率ほじょりつ補助対象経費のうち、補助金でまかなわれる割合。1/2、2/3 のように分数で示されることが多い。補助上限額ほじょじょうげんがく1件あたりに交付される補助金の上限。補助率をかけた額がこれを超える場合は、上限までしか出ない。補助対象経費ほじょたいしょうけいひ補助の計算のもとになる経費。何でも対象になるわけではなく、区分と条件が細かく決まっている。精算払いせいさんばらい事業が終わり、実績報告と確定検査を経てから補助金が支払われる方式。補助金の原則はこちら。概算払いがいさんばらい事業の完了を待たずに、補助金の一部または全部を先に受け取る方式。認められるかどうかは制度による。
手続き
交付決定こうふけってい補助金を交付することが正式に決まる行政の処分。多くの制度で、この日より前に発注・契約した経費は対象外になる。採択さいたく審査を通過して、補助の対象候補に選ばれること。採択された時点ではまだ入金も交付決定もされていない。実績報告じっせきほうこく補助事業が終わったあと、何にいくら使ったかを証拠書類とともに提出する手続き。これを通らないと入金されない。GビズIDじーびずあいでー1つのアカウントで複数の行政サービスにログインできる、法人・個人事業主向けの共通ID。電子申請の入り口になる。jGrants(Jグランツ)じぇいぐらんつ国や自治体の補助金を電子申請できる、デジタル庁が運営するシステム。本サイトのデータもここの公開APIから取得している。事業計画書じぎょうけいかくしょ何を、なぜ、どうやってやるのかを書いて提出する、審査の中心になる書類。補助事業期間ほじょじぎょうきかん補助の対象になる事業を実施できる期間。この期間内に発注から支払いまでを終える必要がある。事前着手じぜんちゃくしゅ交付決定より前に事業を始めることを、あらかじめ承認してもらう仕組み。制度によって、あるものと無いものがある。間接補助事業者かんせつほじょじぎょうしゃ国から直接ではなく、補助を受けた団体や事務局を経由して補助を受ける事業者。交付申請こうふしんせい採択のあとに出す、補助金の交付を正式に求める申請。ここで経費の精査があり、申請どおりの額にならないことがある。確定検査(額の確定)かくていけんさ実績報告のあと、経費と成果を検査して補助金の額を最終確定させる手続き。ここを通ってはじめて請求・入金に進める。計画変更の承認けいかくへんこうのしょうにん交付決定後に事業の内容や経費の配分を変えるとき、事前に必要になる承認。無断で変えると、その経費が対象外になったり交付決定が取り消されたりする。
受給後
財産処分(処分制限)ざいさんしょぶん補助金で取得した設備などを、決められた期間内に勝手に売却・廃棄・転用できないという制限。収益納付しゅうえきのうふ補助事業から一定以上の収益が出た場合に、補助金の一部を国などに返す仕組み。制度によって有無が異なる。目的外使用もくてきがいしよう補助金や補助金で取得した財産を、承認を得ずに交付の目的から外れた用途に使うこと。補助金適正化法が禁じており、返還や罰則の対象になる。交付決定の取消しと返還こうふけっていのとりけしとへんかん虚偽申請や目的外使用があったとき、交付決定が取り消され、すでに受け取った補助金の返還を命じられる仕組み。加算金が付く。書類の保存義務しょるいのほぞんぎむ補助事業の帳簿と証拠書類を、事業が終わったあとも一定期間保存する義務。期間は制度の交付規程で定められ、事業終了後5年間とする制度が多い。